サステナビリティ

支援選手インタビュー第1回 石橋唯今選手(ホッケー)

【プロフィール】

石橋唯今(いしばしゆい)
ホッケー女子日本代表「さくらジャパン」MF
社会人女子ホッケーチーム「ぎふ朝日レディース」MF


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岐阜県瑞穂市にある「岐阜朝日クラブ」のホッケー場。澄んだ空気のなか、コート一面のブルーが鮮やかに映えます。ここで日々練習に励むホンダロジコムの支援選手に会いに行きました。

中学生からホッケーを始め、現在は女子日本代表チーム「さくらジャパン」のミッドフィルダーとして活躍する石橋唯今(ゆい)さん。弾けるような明るい笑顔が印象的な選手です。


よりホッケーに集中できる環境を求めてホンダロジコムへ

――ホッケーを始めたきっかけを教えてください。

子どもの頃から活発で、小学生の時はバスケットボールをやっていました。ホッケーを始めたのは中学生の時。先輩たちがプレーしているところを見て「かっこいいスポーツだなあ」と思ったのがきっかけです。

――そこからホッケー選手として、みるみる頭角を現したのですね。高校・大学は親元を離れて強豪校へ進学されています。選手生活は順風満帆だったのですか?

実は高校生の時、練習中にボールが頭に当たって大ケガをしました。そしたら、ホッケーができないストレスから、身体だけでなくメンタルも不調になってしまって。その時は母が近くに引っ越してきてくれて全面的にサポートしてくれました。大学時代にはハイレベルな選手に圧倒されてスランプに陥ったこともあります。もともと負けず嫌いな性格なのに、「もうホッケーをやめたい」と思うほど自信を失ってしまい、代表チームの合宿を辞退した時期も。なので、決して順風満帆ではなく、悩んだり苦しんだりすることも経験しながら今日まで進んできました。

――そのスランプをどのように克服されたのですか?

「さくらジャパン」のアンソニーヘッドコーチとの出会いが大きいですね。代表チームの合宿を辞退した時、就任したばかりのヘッドコーチが大学までわざわざ来てくださったんです。彼と本音で話をして「もう一度だけがんばってみよう」という気持ちになりました。

「選手の個性を大切にする」というのがアンソニーヘッドコーチのチーム方針で、「毎朝、起床したら選手同士でハグをする」とか、「遠征先で知り合った人たちに、ホッケーの魅力をプレゼンする」とか、競技に関係ない課題も多く出されるんです。でも、そうした課題に取り組む中で自然とチームの雰囲気が明るくなり、メンバー同士の信頼関係が育まれていきました。それまでは、チームメンバーのことを互いにどこか「ライバル」と見ていたのかもしれません。チームメンバーは仲間。自分らしいプレーを磨いていけばいいのだと気づき、その頃から素直な気持ちで東京オリンピック出場を目標に掲げられるようになりました。


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――石橋選手は実は「転職」で、ホンダロジコムに入社されています。そのあたりの経緯を教えてください。

大学卒業後、女子ホッケーチームを持つ会社に就職したのですが、東京オリンピック出場という大きな夢を叶えるためにはもっと厳しい練習が必要と感じるようになりました。その思いを受け止めてくれたのがホンダロジコムだったのです。ホッケーの練習を最優先させてもらえることに加え、レベルの高い男子選手と同じ練習場で一緒に技術を磨いていけることも魅力に感じました。今は月に1回、本社の総務部に出勤する以外は練習漬けの毎日。選手として、これほど恵まれた環境でプレーできているのは「さくらジャパン」の中でも珍しく、とても感謝しています。

――私たちも石橋選手を心から応援しています!最後に東京オリンピックに向けての意気込みを教えてください。

なんといっても自国開催ですし、日頃からたくさんの支援もいただいているので、メンバーに選ばれて試合に出たいです。ただ、オリンピックだからと気負いすぎることなく、自分としっかり向き合って練習を積み重ねていこうとも思っています。結果としてオリンピックに出られたら・・・他の誰でもない石橋唯今らしいプレーでチームに貢献したいですね。今後とも応援よろしくお願いします!


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取材日:2019年12月
聞き手:ホンダロジコム株式会社 経営企画室 広報グループ 武藤真実