サステナビリティ

支援選手インタビュー第4回 溝口友己歩選手(陸上/競歩)

【プロフィール】

溝口友己歩(みぞぐちゆきほ)

ホンダロジコム陸上競技部 競歩


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日本オリンピック委員会(JOC)が実施するアスリート就職支援制度「アスナビ」を通じて2020年4月に入社し、ホンダロジコム初めての陸上支援選手となった溝口友己歩さんにインタビューしました。


本格的に競歩に打ち込んだのは高校生から


――競歩に出会ったきっかけを教えてください。


中学時代は陸上部に入部して中長距離を走っていました。ある日、競歩選手が部活に来られ、部員全員で競歩に取り組んだことがあり「フォームが良い」と言ってもらえたのが、競歩に興味を持ったきっかけです。


――学生時代、どのように競歩に取り組んできましたか。


高校時代は、寮生活にて競歩に打ち込み、練習と生活は中学に比べてより質の高いものとなりました。苦しい事もありましたがチームメイトと支えあいながら毎日練習に打ち込みインターハイでは5,000m競歩にて優勝することができました。
大学時代は、早稲田の陸上部にて練習を重ね、2017年国民体育大会5,000m3位、2018年日本陸上競技選手権大会20㎞競歩5位。2018年日本学生陸上競技対校選手権大会10,000m競歩3位の結果を残すことができました。足の故障により治療も長引き、試練の時もありましたが今は完治しています。


最後までレース結果がわからないとても緊張感のある競技


――競歩の見どころや面白さを教えてください。


マラソンは「走る」フォームに特に制約はありませんが、競歩の場合は「歩く」フォームにルールが定められています。
① 常にどちらかの脚が地面に接していなければならないこと
② かかとが地面についてから、脚が地面と垂直になるまでは膝を曲げてはならないこと
レース中に攻める時(加速する時)はフォームが崩れやすく審判にジャッジを取られがちなため、リスクがあります。自分や周りの選手が審判からどのような警告をもらっているか、コンディションはどうかなどレース中把握し、ここでペースを上げようとか今は様子をみて現状維持をしておこうなど、判断しながら競技に臨んでいます。

競歩はタイムとともに、レース中の選手同士の駆け引きが見どころだと思います。タイムが良くても歩型違反で途中失格となる場合もある競技で、最後までどんなレース結果になるかわからないとても緊張感のある競技です。また、競技者としてはフォーム(歩き方)をより正確にするため追及していくのが難しいところでもあり、面白さでもありますね。

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――競技をするうえで大切にしていることはありますか。


日々の練習では淡々とメニューをこなすのではなく、小さな変化も見逃さないように目的課題意識をもって取り組むようにしています。その際、問題やミスだけに目を向けず、良かった点(成長したところ)や改善したい点を把握するように心がけています。また、中学時代先生から教わった「継続は力なり」という言葉も大切にしています。


――入社して数か月が経ちましたが、会社との関わりや練習は順調ですか。


私の入社が初めての陸上メンバーということもあり、社内に陸上競技部をつくっていただきました。入社後は自分でユニフォーム(大会ユニフォーム、シューズ等)制作をデザイン選定から行ったり、社内報で自己紹介や近況報告を行いました。今は勤務時間の大半を練習時間にあて競技を中心とした活動させていただいています。基本的に個人練習で、週6日午前・午後に練習をしています。その中で週3日はタイムどり・動画撮影(フォーム確認)をしていて、上司・先輩にサポートしてもらいながらと練習に取り組んでいます。


――今後の目標を教えて下さい


日本代表としてオリンピック出場をすることと、人の心を動かすことのできる選手になることです。前向きに努力し、これからも成長していきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。

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取材日:2020年9月
聞き手:ホンダロジコム株式会社 経営企画室 広報グループ 武藤真実